今日の心がほっこりのんびり話
ソーシャルメディアで「クインズランド州ではカンガルーが住宅地の庭先に毎日のように出没するという」なんていうのを写真付きでシェアしていて、それを見た人がびっくりコメントを出しているのをよく見ます。私も、いつかクイーンズランド州に遊びに行った時、そんな光景を見て思わず心ほっこり笑いをしたのを覚えています。 え?ビクトリア州(メルボルンのある州)でも住宅街でそういうことがあるかって?…ありません笑。
メルボルンでは住宅街からちょっと離れた自然の多い場所にいます(じゃ、クインズランドとあまり変わらないかあ笑)。ちょっとドライブして自然公園の中でピクニックしてると、突然びょんこびょんこやってきて、こっちのほうをジーと見てたり、マウンテンバイクのコースで突然出会ったり、ハイキングしてたらちょっと隠れたブッシュの裏側でのんびりしてたりします。こういうことがあると心がほっこりして、それだけでもその日は楽しかったなあと思って気持ちが温かくなりますね。
あなたの住む所にはどんな動物がひょっこり現れてあなたを笑顔にしてくれますか? 私達の生活の中に突然ひょっこりと顔を出して私たちを愉快にさせる野生の動物たち。今回の心ほっこり話はこんな風に人間たちを楽しませてくれる日本とメルボルンの2種類の動物たちのお話です。
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意外とあなどれない日本のかわいい天敵とオーストラリアのカンガルー。
カンガルーに似た、「意外とあなどれない日本にもいるかわいい天敵*」ってどの動物だと思います?ここはサイズは忘れてください。カンガルーは大きい動物ですが、この「かわいい天敵」は小さい動物です。何でしょう?
ちょっと考えてる間にカンガルーのお話。
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呑気なカンガルー、どこで会えるの?
カンガルーは、皆さんもご存じの通り、オーストラリアのシンボル アニマルで、国章にも描かれています。有袋類で、お母さんカンガルーが子供(ジョイー)をお腹の袋に入れて野原をびょんこびょんこしてたり、 オス同士で、あの筋肉ムチムチの体で体当たりしてボクシングをしたり、突き出たお腹をポリポリと人間みたいに掻いて怠けてたり、かと思うと、ものすごいスピードでびょんこびょんことブッシュの中をみんなで大移動したり、本当にに愉快な動物ですね。カンガルーがのんびり呑気に暮らしているのを見ると心がゆっくり癒されます。
先ほど書いたようにメルボルンではカンガルーは郊外から「ちょっと離れた」自然に囲まれたところにそんなに大きくない「家族(群れ)」と一緒に暮らしています。でも、週末の森林浴やピクニックでカンガルーに出会えるのは、私たちにとってちょっとしたサプライズです。だって「カンガルーを見たい」って思ってそこへ行くと、たいていブッシュの中にひっそり静かに隠れていてなかなか簡単に会えませんからね。 でもこちら側が知らんぷりしているとひょっこり出てきて遠くからこちらをじ~とうかがってたりするのですから面白い笑。 カンガルーは基本的には温厚でおとなしく、野生のカンガルーは積極的に人間に近ずくことはありません。なので、カンガルーに会いに行こうと思っていくとこれが結構見つからないわけです。ですからカンガルーを探しを目的にして子供と出かけるときは、結構面白い冒険になります。
で、そんな優しい週末の「カンガルーに会いにいく小さな旅」を描いたYoutube ビデオを作ってみました。きっとあなたの心もほっこり、愉快なカンガルーに癒されますよ。ぜひのぞいてみてください。「カンガルーまだ?」という動画です:)
ビデオのなかで私たちが訪れたところはメルボルンの市街地から車で30分ほどドライブしたところにある Lysterfield Park というビクトリア州立パークですが、別段観光地ということもなく、近隣の住民が散歩やサイクリングに来る地域の憩いの…「山」です(笑)。 公式ホームページはこちらから。地図はこちらです。
カンガルーは実はいたずらっ子? それとも自然の恵みの神様?
…しかしですね。 実はこの愉快な動物、実は過酷な現実もあります。皆さんびっくりするかもですが、実はカンガルーは、オーストラリアのファームでは牧草や農作物を食べちゃう「ペスト」として扱われちゃうことがあります。カンガルーは(そんなに大きくないが)群れをなして森や草地を移住して生活する動物なので、ファームの牧草を食べる時も毎回群れでやってくるわけです。やっぱり農家が受けるダメージは結構大きいのかもしれません。
しかし市街からほんのちょっと離れた郊外の国立、州立公園の森林や草地に住むカンガルーはペストとはもちろん扱われず、平和に暮らして、オーストラリアのシンボル的存在の役割をはたしています(笑)。
カンガルーはまた、先住民アボリジニの人々にとって、なくてはならない自然の恵みの一つでもあります。大切ななたんぱく源を取る食料としてでも勿論そうですが、その他にも寒い冬をしのぐための温かい毛皮や、オーストラリアンフットボールの元祖であるマングルーク(marngrook)のボールの材料にカンガルー(または他の動物)をつかいます。つまり「いただいたもの(肉も皮も)」をすべて無駄なく使うという事ですね。動植物から恵みを受けてそれに感謝をしながら自然と一体となって生活する。カンガルーもお肉にして食べちゃうけどそこに表される畏敬の念にも動物とアボリジニの人々の深い精神的な繋がりを感じます。これは、数多く残されているアボリジニの説話「ドリーム タイム ストーリー」にたくさんの動物が出てきて大切な教訓を子供たちに教える役目を果たしてきた、という事にもつながっているような気がします。
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意外とあなどれない、カンガルーにそっくりな日本にもいるかわいい天敵 …それはあの動物!
さてさて、こんなカンガルーに似た 「意外とあなどれない日本にもいるかわいい天敵」、どの動物かわかりましたか?
耳は「かわいい天敵」のほうがちょっと長いです。好物の食べ物もまったく同じでやっぱりびょんこびょんこ跳ねます、しっぽは全然違います。地方によっては昔この動物の肉をよく食べていましたが、イタリア人ほどではありません。 住処はカンガルーとちょっと違うかなあ?カンガルーはオーストラリアの動物特有でかなり呑気で、ブッシュの中に隠れてとぼけていますが、「かわいい天敵」は小さくて怖がりなので穴ぐらに住んでいます。仕草は全く同じです…もうわかりましたよね?「意外とあなどれない日本にもいるかわいい天敵」はウサギです!
野ウサギもカンガルーと同じで、(人間目線でいうと)農家にとってはかなりいたずらっ子だそうです。
「マイナビ農業ジョブアス」というウェッブサイトで「アブなすぎる害獣図鑑」の動物として「野うさぎ」が「意外とあなどれないかわいい天敵」と称して載っていたのを見つけました。よく考えてみたら、カンガルーと全く同じポジションですねえ~笑。私もウサギさんが大好きで幼稚園で子供を教えてるとき、お世話していたウサギさんを教室でいつも自由に遊ばせていました。 本当は、子供たちと一緒に世話してたガーデンでもウサギさんを遊ばせたかったのですが、一度そうしてみたら、あっという間に、野菜畑で育ち始めていた苗をほとんど食べられてしまいました。
幼稚園ですから笑い話ですけど、農家の周りにいる野生のウサギさんとなると、やっぱりカンガルーと同じで「被害が大きい」ってことで駆除の対象になってしまうんですかねえ。ちなみに、この「マイナビ農業」のサイトには「被害額は6200万円~意外と侮れないかわいい天敵」なんてまた書いてあります。「…農林水産省の調べによると、2017年度のウサギによる農作物への被害総額は、何と6200万円。可愛らしい小動物の仕業にしては、決して可愛いものではありません。…」 だって泣。
ちょっと困ったお話でしたけど、それでもやっぱり、ハイキングの途中で野ウサギに出会ったら心がほっこりして、それだけで「今日はハイキングに来てよかったなあ」って思いますね。 こういう時はウサギさんのいたずらについては忘れてしまいましょう。
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日本のあそこへ、あの可愛い野生の動物に会いに行こう!
ちなみに「icotto~心みちるたび~」という旅系サイトの「うさぎに出会える癒しのスポット」という特集に「うさぎにまつわる神社」として新潟県の 長谷寺というのが紹介されていました。(リンクはこちらをクリック)。「…お寺の境内や道は、働き者のうさぎさん達が一生懸命草取りをしてくれるからとても歩きやすくなっています。お寺の敷地内の至るところで働いているうさぎさんに出会えますよ。 …」と書いてあります。つまり、人間さんとウサギさんが助け合ってお寺で暮らしてるってことですかねえ。イイですねえ。ここには「うさぎ観音像」というのもあるそうです。心がほっこりしますねえ。
しかし、ってことは、日本も自然地区内のハイキングコースに入ると野生のウサギさんに出会えそうですねえ。でも野ウサギはカンガルーと違ってものすごくすばしっこい動物ですから、会うのはなかなか難しそうですねえ。やっぱり有名な広島県の大久野島、通称うさぎ島の「人に慣れた野生のウサギさん」を見に行くのが一番でしょうか?詳細は大久野島の公式ホームページはこちらからhttps://www.takeharakankou.jp/spot/4304。
島でのびのび遊んでいるウサギさんを見ながらゆっくり散歩できるということなので、心が癒されそうですね。
今回私は(日本に住んでいないので)、実際に自分の足を運んで「ハイキングの途中でうさぎさんに出会える場所」を知ることはできなかったけれど、きっと、日本にはその土地の人ぞ知る「動物にあえる場所」が数えきれないほどあるんだろうなあと思います。わたしも、コロナ渦が終わって日本に行く機会があったらぜひ、そんな秘密の場所に行ってみたいなあと思います。
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野生の動物に心癒される…私たちの地球がずっとそうでありますように…
今回の心ほっこり話は、ちょっと現実的なところもあって(書くのも)困ってしまいましたが、森林浴や、ただの散歩の途中で偶然に出会った動物が、私たちの心を癒してくれることは、いつの時代でもどこの国でも同じですよね。
野生動物はそんな癒しの力を私たちに与えてくれるのと同時に、人間社会が作り上げた文明維持と戦わならない現実もありますね。人間を、動物という概念に戻したら、それは弱肉強食という事になるんでしょうか。けれど、私がオ-ストラリアで先住民アボリジニから学ぶことは、一つ一つの生命が生きていくための仕組みを自然界全体の仕組みとしてとらえることができた時、私たちは本当の意味で動物や自然に対する畏敬の念を持つことができる、という事のような気がします。
日本にもオーストラリアにも心を癒してくれる、ひょっこり現れる動物は他にもたくさんいますね。キツネにタヌキにシマリス(日本)…アキンダ、コアラにウォンバット(オーストラリア)…てな感じです。こんなかわいい動物達についてもまた機会があったらいつかお話ししたいと思います。
これから秋になって北半球の動物たちは忙しく活動し始めますねえ。皆さんもぜひかわいい動物に会いに行く心ほっこりのんびり旅に出かけてみてくださいね。
次回の心ほっこり話をお楽しみに!
参考にさせていただいたリンク
マイナビ農業ジョブアス 「アブなすぎる害獣図鑑」*意外とあなどれないかわいい天敵
https://agri.mynavi.jp/2018_11_28_49975/
icotto~心みちるたび~「うさぎに出会える癒しのスポット」