メルボルンのカントリーサイドの海岸でクジラを見つけたお話

この記事は、メルボルンでの「のんびりホエールウオッチング」の楽しみ方をご紹介しています。「見に行く」のではなく「ゆっくり楽しむ」がポイントの心ほっこり旅のススメ、動画のご紹介も含めてぜひ最後までお楽しみくださいね! ホエールウオッチング に行かなくても、読むだけでニコニコ気分!

寒さと一緒にクジラがやって来る!

メルボルンはすっかり冬になりました。 冬といっても街に雪が降るわけではなく、 天気の良い日は気温が上がってオーストラリアの強い日差しを感じることもあります。 それでも、風はやっぱり冷たく、空気もしんなりしています。 カントリーサイドでは、夏の間に強い日差しで枯草色になってしまった牧場が、冬になってきれいな緑色に戻るので、その風景がドライブを楽しむ人たちの心を和ませてくれます。 どちらかというと夏場よりも冬場のほうが気持ちよく外遊びを楽しむことができます。

メルボルンの冬は、日本の冬みたいな「クリスマスにお正月」というエキサイティングな季節ではありませんが、それでも、楽しいことはたくさんあります。 その一つに「クジラを見に行く」というのがあります。冬になるとクジラが子育てをするために南極からオーストラリアの暖かい海にやってくるんです!今日はわたしが初めて野生のクジラを見た時のことを、ちょっとシェアしたいと思います。

ここでクジラを見たよ! ケープシャンク灯台公園

ケープシャンク灯台公園 – Photo by Mitchell Luo on Unsplash

メルボルンから モナッシュフリーウエイMonash Fwy(M1), イーストリンクEast link(M3), そしてペニシュラハイウエイPeninsula Hwy(M11)という順序で車を南東に向かって約一時間ほどひとっ飛びすると、モーニング島Mornington Peninsulaというそれは美しい半島があるんですが、この半島を南の最先端まで行くと、ケープシャンクCape Schanckという岬にたどり着きます。 ここにはいつ見ても絵になる灯台があり、その周辺はナショナルパークになっています。歴史的建造物である灯台を見物したり、その周りに広がる手つかずの自然の中を散策したり、岬の先端へと続く長いボードウォークを楽しんだり、岬先端の周りを取り囲む岩場で遊んだりと、 楽しみ方は色々です。 オーストラリア人が大好きな「自然そのものを楽しむテーマパーク」としては、「行ってみたい」ランキングの上位にこのCape Schanckを挙げる人も多いと思います。

チャーミングなケープシャンク灯台公園
ケープシャンク 灯台公園の散歩道

また、この ケープシャンクはツーベイズウオーキングコースTwo Bays Walking Track というモーニング島を縦断できる約26.5Kmのハイキングコース(オーストラリアではブッシュウオークBush walkまたはCoastal walkコースタルウオークというのが一般的です)の最終地点でもあります。 この ツーベイズウオーキングコース については、また別の記事でご紹介させていただきますが、 わたし的にはこのハイキングコースはビクトリア州、いやオーストラリアで一番!だと思っています(笑、でも本当!)

クジラを見た時のお話とオーストラリア紳士淑女のなり振る舞い(笑)

ケープシャンク,ツーベイズウオーキングコースの周辺 Photo by Mitchell Luo on Unsplash

で、私が初めて野生のクジラを見たのは、2019年の冬のある週末に、このケープシャンク灯台公園にぶらりと立ち寄った時のことでした。 我が家から約45分ほどのドライブで来れるこの場所は私たちが毎週のように来るところで、その日もぶらりと出掛けてきて いつものように灯台の周りを散歩し、ボードウォークを通ってロックプールに行く途中のこと。人が5人くらい海のほうを見ています。そこを通る人も何事かと同じ方向を向き始めます。 ここが、アメリカ人よりもっとイギリス文化を受け継ぐオーストラリア人の特徴なんですが、ここで騒がないのが、ちょっとおもしろいですね。 みんな静かにしてるんです。写真を撮っている人もほとんどいません。

ボードウォークを通ってロックプールに行く途中

私はいつもの癖で 「ああ、みんななんか見つけたのかなあ」ぐらいにしか思わず、そのまま通り過ぎていきました。 でも後ろからあるいてきたのび太君(私の旦那ちゃん)は その様子を見かけると、いつもの好奇心で、これまた静かに人々の話に聞き耳を立て、どうもクジラが泳いでいるらしいと分かったんだそうです。 のび太君はさっさと先を歩いていた私をよびにきて「くじらがいるみたいだよ」と教えてくれました。それで 戻ると、今度は私の耳に誰かの会話が入ってきました。 若いおねえちゃんがかっこいいグレイヘアの紳士に‘What does Humpback whale look like? ザトウクジラってどんなクジラ?’ なんて聞いています。アウトドア特化のジャケットでビシッと決めている紳士は おねえちゃんに、これまた静かな声で説明しています。 ‘Humpback is smaller than the southern right whale and…ザトウクジラはね、ミナミセミクジラよりも小さいんだ、それで…’ってなことを説明しています。この紳士はツアーガイドとかインフォメーションセンターの人ではなさそうですがクジラには詳しそうです。

まさにここがクジラを見たところです!

ここで面白いのは、私も含めて周りの人は、まるで聞いていないそぶりを見せて、静かに聞き耳を立てているところwww これがオーストラリアです:)この紳士も、静かに話してるわりにはみんなに聞いてもらってるを意識してるみたいな感じでした笑。

Image Photo by Davide Cantelli on Unsplash

で、その人たちが見ている方向をよーく見てみると、いました、いました!これがまたそんなに遠くない沖のほうででですね、クジラがバシャンバシャンとはねて たんです! 何をしているのか、とっても楽しそうにのびのびと水面ジャンプを繰り返していました。で私はまだこの頃はYoutubeを始めていなかったのでカメラも持ち合わせておらず、その瞬間を写真に収めるることはできませんでしたが、何だかとってもラッキーな気分になりました。 野生のクジラを見れるチャンスなんて人生にそんなにたくさんはないと思います。みんな、とにかく無言でこの幸運な瞬間を楽しんでいました。

本当ににこんな感じで!ーPhoto by Todd Cravens on Unsplash

もう一度クジラを見に

その次の年は、パンデミックが始まる前の年ですが、残念ながらクジラは見れませんでした。しかし!2020年はですね、行く先々で野生のイルカに遭遇した年でもありとっても素敵な気分になりました。イルカについてもまた後で記事にしたいと思います。

とにかくですね、今年の冬はもう一度クジラに会いたいと思っていてですね、その旅ををビデオに収めて「クジラを探す小さな旅」というYouTubeシリーズを作ることにしました。 その第一話がこちらです。皆さんにぜひ見ていただいて一緒にこの小さな旅を楽しんでいけたらいいなと思っています

https://youtu.be/u9ov76dJ4AU

このブログもYoutubeシリーズに合わせて続編ものにしようと思います。次回は、メルボルンのホエールウォッチング情報、そしてその次のブログではオーストラリアの捕鯨の歴史や過去10年間のクジラの保護活動の物語などを調べて楽しくお話していきたいと思っています(これはもしかすると2021年のクジラのシーズンになるかも笑)ので、ぜひまた覗いてみてくださいね。

Cape Schanck Lighthouse Reserve の詳しい情報はこちらからどうぞ

https://www.visitvictoria.com/regions/Mornington-Peninsula/Things-to-do/History-and-heritage/Heritage-buildings/VV-Cape-Schanck-Lighthouse

Mornington Peninsula Tea tree Creek Walking Track -写真:メルボルンのくろねこ

こんなお話もあるよ!

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